皮革製品の最終仕上げ方法や人工・天然皮革の違いについて

発行者 ジョージがお届けします。

革製品の仕上げ方や天然・人口の違いについての豆知識

革製品の仕上げ方法について

前回に説明した

皮のなめし方の続きです。

なめした革を製品化する際に

革の仕上げを行います。


主にハンドバッグなどの製品に使われる
仕上げ方法についていくつかを
ご紹介します。

ぎんつき革

一般的に最も多い仕上げ方です。

「ぎん」とは革の表面のことです。

できるだけぎん面の素材をそのまま
生かす方法で、

クロムなめしと染料仕上げで、きめ細かで
ナチュラルな風合いを作ります。

ぎんで使う革は、傷のない良質なものを
使用します。


ガラス張り革

なめしが終わると、革の表面に糊をつけ、

ガラス板に貼り付けて乾燥させ、
さらに表面をサンドペーパーで磨き、
塗料や合成樹脂で表皮膜を作って仕上げた
革です。

革が丈夫になり、裁断加工もしやすく
なります。


エナメル

主にクロームなめしした革に、地染めをして
その上からウレタン樹脂を塗って表面を作ります。

パテントレザーと呼ばれるものがそれで、
バッグにもよく使われます。


型押し、押し出し

エンボス加工と呼ばれるものです。

革の表面、または裏側から加熱しながら
型押しプレスして、模様を作る技法です。

細かい型まで作れて、オーストリッチや
爬虫類の皮のような雰囲気も作れます。


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天然の皮革と人工皮革・合成皮革それぞれの特徴

天然の皮革は丈夫という特徴があります。

特に2,3年以上の成牛皮(カウハイド・ステアハイド・ブルハイド)
は肉厚も厚くたいへん丈夫です。

豚革・山羊革・爬虫類の革もやはり丈夫といえます。



逆に生後6か月から2年くらいの牛革はしなやかですが
傷つきやすく、特にカーフスキンと書かれているものは
薄くて、キメが細かいものです。

カーフスキンは牛革の中でも最高級とされて
います。

牛革やワニ革

合成皮革は布をベースに化学製品を使って
造られています。

人工皮革と呼ばれるものは不繊布をベースとして
通気性の良い合成樹脂層を組み合わせます。

天然皮革は価値が高いですが、かびやすい
という性質があります。

しかし人工皮革はかびにくく
手入れや保存がとても簡単にできます。

しかも製品に均一性があり、擦れにも強く
柔らかさも持ち合わせています。

ただし、風合いという点では天然皮革の
方が優っているといえます。

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革が使われた製品のご紹介

さて、ここまで皮革のことについての知識を
解説してきました!

バッグの素材などの「革」についての全解説はこちら!

いかがでしたでしょうか?

少しはお役に立つことができましたか?

私たちの周りでは「皮革」を使った製品がたくさんあります。

それらを少し考えてみましょう。

  • レザージャケット
  • 革靴
  • バッグ
  • 財布

これらは割とポピュラーかもしれませんね。

中にはこんなところでも・・

  • 楽器
  • 車のシート・内装
  • 家具

など、まだまだ私たちが気づいていないところ
でも皮革は使われていると思います。

世の中のどんな場所や物に皮革が使われているのか・

そんなことを意識しながら、見て回るのも
面白いかもです。

皮革についての解説は本日で終了です。

ご愛読ありがとうございました。

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※ご紹介の記事は作成時時点での情報です。

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